ふるさと味めぐり

郷土編
炭都の歴史と文化が息づくまち
福岡県田川市

福岡県田川市は、かつて筑豊炭田の中心として栄えた内陸の炭鉱町です。市内にそびえる伊田竪坑櫓は、日本一の産炭量を誇った三井田川鉱業所の象徴として、今も往時の姿を伝えています。隣接する田川市石炭・歴史博物館には、炭鉱で働いた人々の暮らしを描いた山本作兵衛の記録画が残されており、ユネスコの「世界の記憶」にも登録されています。博物館周辺には炭鉱住宅の跡も残り、当時の暮らしを今にとどめています。市街地からは香春岳の姿を望むことができ、麓の風治八幡宮では勇壮な川渡り神幸祭が毎年行われ、山や川と結びついた信仰の文化も息づいてきました。豚モツを使った田川ホルモンは炭鉱で働く人々の食文化として生まれ、今も地域の名物として親しまれています。エネルギー産業の変遷を経てきた田川市は、炭都としての記憶を今に伝える町として、静かにその歩みを重ねています。

Point
ポイント

レトロな駅舎から始まる田川めぐり
「田川伊田駅」
JR日田彦山線と平成筑豊鉄道が交差する「田川伊田駅」は、筑豊エリアの歴史的な交通の拠点。レトロで落ち着いた雰囲気の駅舎は近年リノベーションされ、カフェやホテルが併設された魅力的な複合施設として生まれ変わりました。
田川伊田駅
v
二本煙突と竪坑櫓たてこうやぐらが目印
「石炭記念公園」
園内にそびえる高さ約28mの「伊田竪坑櫓」と、高さ45.45mの「伊田竪坑第一・第二煙突」は、炭都・田川のランドマーク。“ヤマ”(炭坑)の様子を伝える産業遺産として、今に残っています。また、盆踊りの歌でおなじみ“炭坑節”の生まれ故郷で、園の入口には「炭坑節発祥の地」の碑と、炭坑節の歌詞を刻んだ石碑も立っています。
石炭記念公園
福岡県五大祭りの1つに数えられる
「風治八幡宮川渡り神幸祭」
約470年の歴史と伝統を誇る風治八幡宮川渡り神幸祭は、色鮮やかな山笠が彦山川を渡る迫力満点のお祭りです。祭りの中心となる風治八幡宮大神輿は、重量約2tを誇る西日本最大級の大神輿で、その勇壮な姿は多くの観客を魅了します。
風治八幡宮川渡り神幸祭
三井田川炭鉱で働く人々のために建立された
「三井寺」
京都の「仁和寺」を総本山とする真言宗御室派に属し、寺号を「平等寺」と定めていますが、今も地域では「三井寺」と呼ばれることが多いそうです。春から夏には「風鈴祭り」、秋から冬には「風車祭り」が開催されています。
三井寺
時を越え伝わる歴史と伝統の宿る社
「岩亀八幡神社」
彦山川のせせらぎ近くにひっそりと佇む「岩亀いわがめ八幡神社」。かつて「碇八幡神社」とも呼ばれたこの神社は、静かな境内の中に、室町時代の歴史と地域の息吹を今に伝えています。
岩亀八幡神社